2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

湖東へ

合歓の木の花咲く頃

日本を教育した人々

前回紹介した『私塾のすすめ』が面白かったので、齋藤孝の『日本を教育した人々』という本を読んでみた。不勉強ゆえに、齋藤孝が書いた本を読むのは、これがはじめてである。日本を教育した人々 (ちくま新書)作者: 齋藤孝出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2…

私塾のすすめ

昨日、梅田望夫と齋藤孝の対談からなる『私塾のすすめ──ここから創造が生まれる』を読んだ。この半月ほど、さまざまな新刊の新書を読みかけては、いまいち興が乗らずに中断するということをくり返していたのだが、本書に関しては、気持ちよく一気に読み終え…

イエスという固有名 2

たとえば、たまたま、なにかが、うまく行ったとする。それを形式化することによって、再現・反復が可能になる。ただし、形式化じたいは、うまいとか、まずいとか、そんなことには、関わりがない。 三浦綾子という人の書いた、『塩狩峠』という小説がある。塩…

くぁ くぁ くぁ くぁ!

以下、ピカートの『沈黙の世界』の「愛と沈黙」という章より。 相愛の人々はふたりの同盟者──『沈黙』との同盟者──である。恋する男が恋人に語りかけるとき、恋人はその言葉によりも沈黙に聴き入っているのだ。「黙って!」と彼女は囁いているようだ、「黙っ…

近江舞子で初泳ぎ

沈黙の世界

マックス・ピカートという人の書いた『沈黙の世界』という本がある。Amazonで調べたら、2000年に増刷されたのを最後に、現在は在庫切れになっているようだ。 今から約二十年前、私が大学に入学した頃は、ピカートの本は、大きな書店に行くと必ず並べられてい…

“笑い” でも世界を救う!

『聖☆おにいさん』読みました。笑えました。「ブッダとイエスが、下界のバカンスを満喫しようと東京都立川のアパートの一室で暮らすという設定で描かれる日常コメディ」(Wikipediaより)。表紙に巻かれた帯には「“笑い” でも世界を救う!」とあります。聖☆…

絵本原画展のお知らせ 2

先だってご紹介させていただいた絵本『おしゃれなのんのんさん』の原画展が、7月5日(土)より、今度は、ジュンク堂書店三宮店4Fのミニギャラリーにて、開催されているそうです(参照)。 今回は、8月17日(日)までと会期が長いので、神戸近辺にお住ま…

橋と言えずに橋を指して

梅雨明けしたのかと思いきや、また曇天になった。ここ数日、なんの本を読んでも面白くない。 泣いてわたる橋 三つの橋まで 泣いてわたる 泣いてわたって それでも橋だから 橋から橋へ声をかけて 霧へ埋ずめて わたる橋も 霜夜の声を重ねられて 岸を沈めてわ…

イエスという固有名

この春、たてつづけに刊行された大澤真幸さんの2冊の新書、『逆接の民主主義』と『不可能性の時代』を読了してから、ひと月半ほど経った。逆接の民主主義 ――格闘する思想 (角川oneテーマ21)作者: 大澤真幸出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング発売…