2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

対話の可能性

連休中とは言え、今日も仕事に追われております。みなさまは、いかがおすごしでしょうか? さて、ヤン・シュヴァンクマイエル(参照)のアニメーション映画に、「対話の可能性(原題:Dimensions of Dialogue)」という三部作があります。 ひとつの作品とし…

編集者の仕事とは 2

大澤真幸さんの書かれた魅力的なエッセイがある。「知の外在的かつ内在的限界としての「締め切り」」と題されたこのエッセイは、『群像』の2004年7月号に掲載されたものである。書き出しはこうだ。 私は、締め切りを守らないことで編集者の間で有名らしい。 …

うさんくささのむこうにあるもの

2007年2月11日の記事で、私は、鶴見俊輔さんのことを、うさんくさい、という言葉で評している(参照)。 さて、この記事を書くきっかけとなった、編集グループ〈SURE〉(参照)が主催した吉岡忍さんと鶴見俊輔さんの対談が、この度、一冊の本になった(吉岡…

もしもピアノが

こんな風に自由に弾けたら楽しいだろうなあ。良い週末をお過ごしください。 Keith Jarret playing. Footage from "Keith Jarrett: Last Solo". Tokyo '84 Encore.

読書会始動

新学期だから、という訳でもないのだが、気分を新たに、この四月から、友人たちと一緒に、読書会を始めた。読むのは、岩波文庫のマックス・ウェーバーの著作。まずは、『社会学の根本概念』から読み始めて、ゆくゆくは、『プロテスタンティズムの倫理と資本…

懐かしの80年代

ちょっとした気晴らしや、ネット上でのやりとりのネタに、もはや、YouTubeは、欠かせないものとなりつつある。で、最近は、いろいろと素材を加工して、われわれを楽しませてくれるような、そんな投稿者も、ちらほらと見かけるようになってきた。 たとえば、…

武蔵野夫人

さしたる理由がある訳でもないが、昨日ぐらいから、仕事の合間に、大岡昇平の『武蔵野夫人』という小説を手にとってはページをめくっている。 時間があったら、ていねいに読み返して、きちんとした書評のようなものを書いてみたい気もするのだが、残念ながら…

歩きながら考え、考えながら歩く

中原中也の詩に「早春散歩」という作品がある。第一連を引用してみよう。 早春散歩 空は晴れてても、建物には蔭があるよ、 春、早春は心なびかせ、 それがまるで薄絹ででもあるやうに ハンケチででもあるやうに 我等の心を引千切【ひきちぎ】り きれぎれにし…

ヨーグルト大作戦

先日、わが家のカスピ海ヨーグルトが、とうとう絶命した。以前住んでいた家の家主さんからいただいた種を、ずっと更新してきたのだが、長いこと食べずに、冷蔵庫に入れたままだったせいで、菌が弱っていたのだろうか。 さっそく、インターネットで調べてみた…

不惑を迎える

本日、わたくしは、満四十歳になりました。そもそも、通常は数え年で考えるものなのかもしれませんが、『論語』に言う、「不惑」を迎えたということになります。 ここ数日、わたくしは、「不惑」とはなにか、ということについて考えてみました。 そこで、わ…

朝日新聞に書評が!

なんだか、宣伝みたいなネタが続いて恐縮ですが、私が編集を担当させていただいた、近森高明先生の『ベンヤミンの迷宮都市──都市のモダニティと陶酔経験』(世界思想社、2007年)(参照)という本の書評が、本日付の「朝日新聞」の読書面に掲載されました。…