2007-01-01から1年間の記事一覧

みなさま良いお年を

今日はこれから大掃除の仕上げをして、夜は、びわ湖ホールで開かれるジルヴェスター・コンサートに出かける予定。なんと、このブログでも紹介したイム・ドンヒョクも登場します。司会が桂小米朝というのも、楽しみです。 今年も、残すところあと十数時間とな…

仕事納めとブログの大掃除

本日で一応、年内は仕事納め。とはいえ、年明け早々に入稿予定の原稿がひとつ手元にある。しかし、年越しは一年に一度の区切りなので、明日からは家の掃除や用事に勤しむつもり。 それに先立ち、今日はデスクワークの合間に、このブログの大掃除に取り掛かる…

物語の力

クリスマスの余韻が残っているうちに、クリスマスに関連した本をいくつかご紹介。 まず、非常にメジャーな作品ですが、こちら。クリスマス・キャロル (光文社古典新訳文庫)作者: ディケンズ,池央耿出版社/メーカー: 光文社発売日: 2006/11/09メディア: 文庫…

メリー・クリスマス!

クリスマス・カードのかわりに、今日は、お気に入りの画像をひとつご紹介します。 これは、ハーマン・ザフという書家が、ドナルド・E・クヌース(参照)の誕生日のお祝いのために、1996年に書き起こしたカリグラフィーです(ソースはこちら)。 ご覧のとお…

イェホバさん、ごめんなさい

たとえば、柄谷行人は、『言葉と悲劇』という本のなかで、次のように書いている。 昔、僕は高校生のときに『旧約聖書』の「ヨブ記」を読んで、何かへんだなと思ったことがあります。それは信仰深いヨブが神に試されて、途中で怒ったり恨んだりしながら、最終…

一手の違いが、実はすべて

少々時間が空いてしまったが、前回のつづき、お金のアマチュアの甘さとお金のプロの怖さについて述べた後で、色川武大はこう続ける。 ぼく自身のことでいえば、借りというのは全くというに近いほどしないですね。恒産のある職業についたことないから……。 ま…

よーく考えよう、お金は大事だよ♪

『私の旧約聖書』の「まえがき」(同書、9-20頁)において、色川武大は、こんな風に文章を書き起こす。 まずお金のことをやりましょうか。 じつに魅力的な書き出しである。 旧約聖書と言えば、ユダヤ教やキリスト教の聖典である。しかし、この神と人間の契約…

はずれ者と旧約聖書

阿佐田哲也といえば、『麻雀放浪記』である。とはいえ、私は、麻雀はからきし駄目なので、この有名な小説も、タイトルを知っているだけで、読んだことがない。 映画の『麻雀放浪記』ならば、公開時に観た。「出目徳」役の高品格がえらく渋かったのが、つよく…

窓の外を眺める

おかげさまで、無事、引っ越しが完了しました。以下、新居からの眺めです。 仕事部屋の窓より真南を望む。欅は大好きな木なのでとても嬉しい。 カメラを右に振るとこんな感じ。この付近は日中子供の楽園と化す。 北側のベランダより真北を望む。綺麗に黄葉し…

芸術は火事のごとし

次週の転居に向けて荷造り作業中。ゴダールのDVDを箱に詰める。 映画は商品だ 燃やすべきだ とラングロワに言った ただし 燃やすのは内面の炎で 芸術は火事のごとし 燃えて蘇生する (『JLG/自画像』字幕より) JLG / 自画像 [DVD]出版社/メーカー: 紀伊國…

これは月のせいじゃない

YouTubeも、最近は、権利関係上の理由から削除される動画が増えている模様である。とはいえ、海外のミュージシャンの映像は、比較的に放置されていることが多いようだ。 というわけで、今晩も、お気に入りをひとつご紹介。 Tom Waits - Tom Traubert's Blues…

琵琶湖を眺める

以下、大津市八屋戸にあるCoup Franc Cafeのバルコニーからの眺望です。 湖岸を走る電車。湖面に見える白い点はヨット。 壮大なパノラマ。対岸中央に近江富士が見える。 秋のカマキリ。産卵場所を求めて移動中。

経て、経て、経て、

また、忙しくなって来ました。でも、息抜きも大切です。というわけで、ここ数日の一番のお気に入りの動画を紹介します。 みなさま、良い週末を。

男子一生の業とは?

少々間が空いてしまったが、ようやく時間がとれたので、今日は、坂口安吾の「ラムネ氏のこと」について書こうと思う。私が、この文章を初めて読んだのは、高校を卒業して間もない頃のことだった。浪人生活を開始するにあたって、本棚を整理していて、高校の…

ラムネ氏のこと

坂口安吾のエッセイに、「ラムネ氏のこと」という短い文章がある。一時期は高校の教科書にも採用されていたので、読んだことのある方も多いのではないかと思われる。 さて、この文章をめぐって、ちょっとした思い出のような、ささやかなネタがあるので、その…

It's a Sad Vacation

ここ数日、この歌の声と言葉が耳について離れない。 Johnny Thunders - Sad Vacation (1984) 歌っているのは、ニューヨーク・パンクの雄、ジョニー・サンダース(Wikipedia)。 1984年に発表された弾き語りのアルバム『Hurt Me』に収録されている名曲である…

里山を歩く

昨日はとても天気が良かったので、比叡山東麓にある仰木の里山を歩いてきました。 ヒガンバナ カマキリ ツリガネニンジン 翁が谷の棚田 柿の木の下で午睡カラー版 里山を歩こう (岩波ジュニア新書)作者: 今森光彦出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2002/06/2…

Aberdeen Mississippi Blues

明日出稿予定の原稿を、この時間になってもまだ整理しています。あー。間に合うかなー。間に合うといいなー。というわけで、今晩はまだまだ頑張ります。 I'm sittin' down in Aberdeen, with New Orleans on my mind: アバディーンにいながら、頭にあるのは…

神に栄えあれ

前回の記事で、私は、秋山駿の『知れざる炎──評伝中原中也』という本のことを紹介した。同書は、現在は講談社文芸文庫で読むことができるのだが、このシリーズには、ほとんどの巻に、解説、作家案内、著書目録といった付録がつけられているほか、著者が生存…

文学に耽りて落第す

以前にも紹介したことがあるが、秋山駿という人の書いた評論に、『知れざる炎──評伝中原中也』という本がある。私はこの本を、二十四歳の頃に読んでいる。知れざる炎―評伝中原中也 (講談社文芸文庫)作者: 秋山駿出版社/メーカー: 講談社発売日: 1991/05メデ…

俺と同じように不幸になれ

前回の記事で、私は、自らの大学受験の失敗の原因を、あたかも中也のせいであるかのように書いた。これは、rucciさんに指摘されるまでもなく、少々言い訳じみた、いささか子どもっぽい物言いである。そのことは素直に認めよう。 しかし、自らの大学受験の失…

中原中也の短歌

以前にも紹介したことがあるが、岩波文庫の『中原中也詩集』は、私にとって、とても大切な本である。中原中也詩集 (岩波文庫)作者: 中原中也,大岡昇平出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1981/06/16メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 13回この商品を含むブロ…

ゲツセマネで祈る

ペトロの離反を予告した後、イエスは、ゲツセマネという名のオリーブの林立する山の麓に赴き、父なる神に祈りを捧げる。 一同がゲツセマネという所に来ると、イエスは弟子たちに、「わたしが祈っている間、ここに座っていなさい」と言われた。そして、ペトロ…

Jelly Roll Blues

休日返上で8日間続いた突貫工事=とある大きな本の原稿整理・割付作業が、今しがた、ほぼ完了しました。あー、疲れた。明朝、早起きして、もう一度最後の点検をしたら、印刷所に入稿する予定。そして、その後は、また次の仕事が控えている次第。 仕事が途絶…

月曜の朝からぼやいてすみません

内閣府が「国民生活に関する世論調査」の結果を発表したそうである。 http://www.asahi.com/life/update/0909/TKY200709080286.html ふむ。 http://www.sankei.co.jp/seikatsu/seikatsu/070909/skt070909000.htm 50代にして、ですか。はは。 http://www.yo…

いつもマイペースなアッコちゃん

これって、忌野清志郎のデビュー35周年のイベントの一場面のはず。それにしては、いつものことだけど、矢野顕子のこの堂々たる振る舞いは、なんざんしょ(笑)。 しかし、矢野さんの歌は良いですね。ピアノももちろん、最高です。清志郎さん、また元気になっ…

夕焼け空に大きな虹が

ここ数日の疲れが出たのだろうか。今日は、午後にちょっと休憩するつもりで横になったら、不覚にも、2時間近く眠ってしまった。 目が覚めてからも、なかなか頭がすっきりしないので、家人に紅茶を入れてくれるようにお願いした。すると、下の階から声がして…

お悔やみ申しあげます

佐藤真さんがお亡くなりになられたそうです。今にして思えば、3月に、京都シネマでお目にかかれなかったのが、とても残念です。 あの日、もし佐藤さんが、予定通り会場にお見えになって、トークショーに登壇されていたら、僕は、客席から、佐藤さんにお聞き…

緊張するミック・ジャガー

マディ・ウォーターズの1981年のライブより。かの「シカゴ・ブルースの父」に何度も名前を連呼されて、ステージに上がるミックの仕草と表情がなんとも言えず可愛い。キースも呼ばれたあたりで、すこしリラックスしはじめるミック。こんなギグ、居合わせたら…

悪魔は十分歳をとっている

今日、とある友人とメールのやりとりをしていて、その流れで、しばしネットサーフィンを楽しんでいたら、こんなページを見つけた(参照)。本山美彦さんが、まだ京大におられた時分に書かれた文章である。 その中の一節が心に残ったので、以下に抜き書きして…